pianoman さんの日記
2012
12月
16
(日)
21:00
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2012年12月9日 牧村沙保さん ピアノリサイタル を開催しました! |
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屋外の冷たい空気が、本格的な冬の到来を感じさせる。2012年12月9日、当サロンにて牧村沙保さんによるピアノリサイタルが開催された。 定刻14時、開演のアナウンスの際、プログラムにあるベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」の第二楽章が演奏されない事が告げられた。 第一部、牧村さんが暖かい拍手で迎えられ、第一曲目「テンペスト」の演奏が始まる。緩急の激しい劇的な曲想を持つ第一楽章、もの悲しい旋律が早いテンポで切迫感を持ち繰り返される第3楽章が、高い緊張感の中で演奏される。曲中唯一穏やかな曲想の第二楽章が弾かれない事から、作品全体として違った印象を感じる事ができる。これもサロンコンサートの一つの楽しみ方といえるだろう。 テンペストの演奏が終わり、牧村さんによる作品の解説が挟まれる。そこでは、作曲家と作品、牧村さん自身の思いについて語られる。 第二曲目はメンデルスゾーンの「厳格なる変奏曲」。ピア二スティックな技巧の中で、ベートーヴェンから受け継いだ様式美、そして厳粛な雰囲気を持つ曲であり、テンペストから引き続き重厚な世界が奏でられる。 第三曲目のラフマニノフは、前奏曲op32―12と、楽興の時op16第4番。一つ一つの音が丁寧に表現され、ラフマニノフ特有のロマンティックな音の世界で第一部の演奏が終えられた。 休憩を挟み、第二部はセントラル愛知交響楽団のお二人を迎えて、アレンスキーのピアノトリオ第一番の演奏だ。 この作品における牧村さんの解説は、第一部で演奏された三人の作曲家を関連付けたものであった。そこからは、時代と共に脈々と受け継がれる音楽の流儀の存在を読み取ることもできる。 演奏はとても息が合っていて、心の込められたものであり、重厚な雰囲気の中から甘美さの漂うこの作品の魅力がとても上手く表現された。 アレンスキーの演奏が終わり、続いて大きな拍手にこたえてのアンコール。ベートーヴェンの悲愴ソナタ第二楽章が演奏された。 一般的によく知られるこの曲をピアノトリオで聴く機会はなかなか無いのではないだろうか。そして、テンペストの第二楽章が抜かれていた事と関連付けて、聴衆に想像の余地が生まれる事も否めない。 それは聴衆にとって全く自由なものであり、人によっては大きく心を動かされるきっかけとなったかもしれない。 全体にとても充実した、内容の深いサロンコンサートとなった。 ピアニストの牧村沙保さん、バイオリンの鬼塚博道さん、チェロの本橋裕さん、本日は素晴らしい演奏をありがとうございました。 |
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日時 | 2012年12月9日(日曜日)14:00〜 | ||||||||||
演奏者 | ピアニスト 牧村沙保 | ||||||||||
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当サロンでは、毎月1回をペースにコンサートを開催して参ります。ぜひご覧ください。(年間予定はこちらです)。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
来年の予定は間もなく掲載いたします。ご期待ください。
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