pianoman さんの日記
2012
11月
25
(日)
11:40
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2012年11月11日 長富 彩さん ピアノリサイタル を開催しました! |
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玄関に添えられた色とりどりの花が、雨により独特の雰囲気を演出している。2012年11月11日、A PIACERE in 豊田において、ピアニスト長富彩さんによるピアノリサイタルが 開催された。 定刻14:00、柔らかな間接証明の光の中で、ひっそりと佇むスタインウェイD274と聴衆。その静寂の扉は、極彩色のドレスを身に纏った長富さんの登場により開かれ、会場に暖かい拍手が鳴り響く。 颯爽とピアノに向かい集中を高める長富さん、最初に演奏されたのはチャイコフスキー=グレインジャー編曲の「花のワルツにもとづくパラフレーズ」。その華やかな音色はワルツのリズムにのせられ聴衆の心を踊らせる、とても楽しい始まりだ。続くショパンでは、全く表情を変えられ、夜想曲のエレガントに奏でられる旋律と、深い感情の渦巻く叙情的な音の響きによる絶妙な調和が美しく、後におかれたポロネーズ6番「英雄」との対比をもってして、ショパンの様々な表情が伝わってくる。 そして、ラフマニノフ=アール・ワイルド編曲の「ヴォカリーズ」では物悲しく歌われる旋律が独特の哀愁を漂わせ、続く絵画的練習曲集「音の絵」では巧みなテクニックで奏でられる音により、サロンの空間に虹が描かれるようだ。 ここで、前半プログラムが終わる。素晴らしい演奏の数々に、時間はあっという間に過ぎていった。 15分の休憩を挟み、会場の照明が一段階落とされる。ここからは、各曲において、長富さん自身による曲の解説を交えながらのオールリストプログラム。そこからは、これまでの録音、演奏活動においても積極的にリストの作品を取り上げている長富さんのこだわりを感じることができた。 初めに演奏されたエステ荘の噴水では、繊細な音が丁寧に紡がれていき、長富さんの「印象派のさきがけ」という言葉が頭をよぎる。続くコンソレーションと愛の夢では、それぞれ作品の持つ異なった個性を情感豊かに表現され、長富さんの言う「対照的な愛」の意味が強い説得力をもって聴衆へ語りかけられた。そしてシューマン=リスト編曲の「献呈」においては、力強く歌われる旋律が愛を喜ぶシューマンを彷彿とさせ、プログラム最後の曲である「リゴレットパラフレーズ」はまさに圧巻。まるでリストがのり移ったかの様な素晴らしい演奏に、喝采の拍手が贈られた。 アンコールにおいても、長富さんは聴衆の期待を裏切らない。リストの「ラ カンパネラ」、20世紀の巨匠ピアニストであるグルダ作曲の「祈り」、ガーシュインの「I got rhythm」といった個性的な3曲を演 奏。ここからも、長富さんの音楽へのこだわりを伺うことができ、興味深い。今後の活躍にも期待しよう。 I got rhythmの爽快なジャズの響きが、聴衆の惜しみ無い拍手の響きへと変わる。ここからはサプライズの時間。ピアニストと聴衆による楽しい交流の場となり、長富さんもリラックスされていたご様子だった。 今回、このような素晴らしい演奏、そして感動を与えて下さったピアニスト長富彩さんに、この場をお借りして感謝の意を表したい。ありがとうございました。 |
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日時 | 2012年11月11日(日曜日)14:00〜 | ||||||||||
演奏者 | ピアニスト 長富 彩 | ||||||||||
当サロンでは、毎月1回をペースにコンサートを開催して参ります。ぜひご覧ください。(年間予定はこちらです)。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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